プロの視点

ここでは弊社が施工した物件を例に、各部位ごとのさまざまな症状の原因と対策を紹介します。今後のメンテナンスにお役に立てれば幸いです。

コロニアル屋根のメンテナンス

一口に“屋根”と言ってもさまざまな種類があります。今回はもっとも多くの住宅に使われている「コロニアル屋根」のメンテナンスを紹介します。

色褪せ、コケが繁殖しやすい“コロニアル屋根”

「コロニアル屋根」とは、セメントと人工繊維や天然繊維を混ぜて作った平な板を敷き詰めた屋根のこと。一般的な瓦よりも軽量のため、地震などでの落下による被害が少ない、耐震性に優れているというメリットがある一方、色褪せしやすく、コケが繁殖しやすいというデメリットがあります。また合わせの部分から水が入りやすく、10年ほどでメンテナンスが必要になります。

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コロニアル屋根では“毛細管現象”に注意

最近のコロニアル屋根は、5~7寸こう配(※注)屋根が一番多く見受けられます。その一番の要因は、外観やデザインにもより異なりますが“毛細管現象”に対処するためのようです。

 

毛細管現象とは、塗装した際にコロニアルの重なり合った部分を塗料がふさいでしまうと、屋根の内部に入り込んだ雨水などが行き場を失い、真空状態になり、傾斜とは逆の方向に水が上がってしまう現象です。こう配が緩やかだと水が貯まりやすく、そして上がりやすいため、5~7寸こう配が多くなっています。

 

毛細管現象は、塗料の選択や施工方法(塗料の塗り方)により防ぐことができます。また“縁切り(えんぎり)”という、コロニアルが重なり合った部分をふさいでいる塗料を除去する作業によって防ぐことも可能です。

おすすめは“遮熱塗料”

推奨する塗料は、厳しい状況下にある屋根には、密着度合や耐久性の観点からも、やはり溶剤系の塗料がおすすめです。その中でも最近では“遮熱塗料”での施工が増えています。なお塗装作業の前には、塗料の密着に大きな影響をおよぼすため、コケ、ほこり等の除去を行う下地処理がとても大切です。下地処理を怠ると、せっかくの塗装もすぐに剥がれてしまうことになります。

【こう配】

屋根には“こう配”という傾斜があります。そのこう配は傾斜の角度によって多種多様で、10cmの底辺に対し直角に何cm上がっている傾斜かで“何寸こう配”と呼んでいます。この図の場合では、10cmに対して直角に2cm上がっていますので「2寸こう配」屋根になります。

 

ほこりやコケが発生している屋根では、6寸こう配を超えると足元がすべり大変危険です。屋根に登る際には注意が必要となります。また塗装作業の場合も、6寸こう配以上の屋根では、足場を組まないと安全な施工ができない場合があり、足場を組むことが規則で決まっています。

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